パン製造に拘わる酵素 - パン製造において、α-アミラーゼ含有量および小麦粉の吸水に関する知識が不可欠です。
収穫時に豪雨があったり湿度が高いと収穫前に発芽し、アミラーゼ量が増加します。小麦粉中でアミラーゼが高くなるとパンの焼成時に澱粉が過度に分解し、
スライスするのが困難な粘着性の生地が生じます 。
小麦粉に加えられた水は、タンパク質、ペントサンおよび澱粉によって吸収されますが、最も大きな悪影響は穀粒の粉砕中に損傷した澱粉粒が増加することです。
現代のパン焼成技術において、小麦粉に必要なα-アミラーゼ、キシラナーゼ、プロテアーゼなどの微生物起源の酵素が補填されるのが一般的です。
キシラナーゼは小麦粉アラビノキシランを改変することにより、パンの膨らみを10%増加させることができます。プロテアーゼはグルテンに作用し柔らかく、かつ丈夫さを加えることができますが、
高すぎるとグルテンの性質を破壊する恐れがあります 。
Xylazyme AXはパン改良剤を混合した小麦粉中のキシラナーゼの測定に広く利用されています。α-アミラーゼは、Ceralpha α-アミラーゼアッセイ試薬が日常的な分析手段として利用 されています 。
メーカーによるProtazyme AKタブレットおよびアゾ-カゼイン試薬の開発により、パン改良剤混合物中のプロテアーゼが迅速かつ簡単に測定できるようになりました(現在、他の供給業者から市販されている
アゾ-カゼインより優れた性能を有しています )。
分析対象 | カタログ番号 | 分析対象の特性 | メガザイム分析キットの特徴 | |
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1 | 酢酸 | K-ACETRM K-ACETAK K-ACETGK |
一般食品成分 | K-ACETAK (自動分析用) / K-ACETRM (マニュアル用) は酢酸キナーゼ(AK)作用を基本とした、直線性に優れた分析キットです。K-ACETGKはAKとホスホトランスアセチラーゼを採用した新規な分析キットで、安定性に優れています。 |
2 | アンモニア | K-AMIAR | 一般食品成分 | K-AMIARは反応が高速です(室温で3分以内)。自動分析機でもマニュアルでも使用可能です。 |
3 | アミロース/アミロペクチン | K-AMYL | 両者の比率が澱粉の消化と利用に影響します。 | 新規分析キット、安定な試薬です。 |
4 | L-アスパギン/L-グルタミン/アンモニア | K-ASNAM | フライドポテトなど調理されたバレイショまたは他の食品の製造におけるアクリルアミド生成の前駆体 | 3項目が20分以内に分析可能な新規キット。 マニュアル法とマイクロプレート法が可能 |
5 | L-アスコルビン酸 | K-ASCO | 果物や野菜に含有。加工食品に加えられる添加物 | 迅速な反応、安定な試薬 |
6 | 有効炭水化物/食物繊維分析キット | K-ACHDF | 迅速に消化吸収される糖、食物繊維。 | 新規分析法、安定な試薬 |
7 | β-グルカン (1,3:1,4-β混合型) |
K-BGLU | 大麦、オーツ麦の主要細胞壁構成多糖 | 迅速な反応、安定な試薬。酵素的手法によるキットのみ提供。 AOAC Method 995.16; AACC Method 32-23.01; ICCStandard No. 166; RACI Standard Method |
8 | クエン酸 | K-CITR | 一般食品成分/添加物 | マニュアル法並びに自動分析機に最適 |
9 | エタノール | K-ETOH | 多くの食品に微量含有 | 新規分析法、迅速な反応、安定な試薬(アルコールデヒドロゲナーゼAIDHを安定な懸濁液として提供) |
10 | フラクタン | K-FRUC K-FRUCHK |
玉ねぎや種子類など、多くの食品の一般成分 | 新規分析法、迅速な反応、安定な試薬 AOAC Method 999.03; AACC Method 32-32.01 |
11 | D-フルクトース/D-グルコース | K-FRUGL K-FRGLMQ K-FRGLQR |
果糖ブドウ糖液糖に代表される一般的な食品糖類 | マニュアル並びに自動分析機に最適 安定な試薬。分光分析並びに比色計に対応 |
12 | D-グルコン酸 | K-GATE | 食品添加物 | 迅速な反応、安定な試薬。 |
13 | D-グルコース | K-GLUC K-GLUHK |
一般食品成分, 糖尿病対応食品など特殊な食品では重要な物質 | グルコースオキシダーゼ/パーオキシダーゼ法もしくはヘキソキナーゼ/G6P デヒドロゲナーゼ法を選択 |
14 | L-グルタミン酸 | K-GLUT | チーズやトマトに代表される一般的な食品成分。またはグルタミン酸ソーダとして添加物に利用される | ディアフォラーゼを安定な懸濁液で提供。凍結乾燥品に比べ酵素の無駄をなくした安定な試薬。分光分析並びに比色計に対応 |
15 | グリセロール | K-GCROL K-GCROLGK |
一般食品成分。口当たり改善や甘味剤として利用 | 新規なタブレット法により、高い安定性と迅速分析を可能にした |
16 | D-乳酸 | K-DATEK-DLATE | 果物、野菜製品の品質指標 | 迅速な反応、安定な試薬 |
17 | L-乳酸 | K-LATE | 果物、野菜および卵製品の品質指標 | 迅速な反応、安定な試薬。マニュアル法並びに自動分析機に最適。 |
18 | 乳糖 | K-LACGAR K-LACSU |
一般的な加工食品成分。「乳糖フリー食品」など一部食品では正確な含量が必要 | K-LACGAR では迅速分析(室温でも5 分以内)が可能。安定な試薬 |
19 | マルトース | K-MASUG | 一般食品成分 | 迅速な反応、安定な試薬。 |
20 | タンパク消化性 | K-PDCAAS | PDCAAS(ASAP-Quality Score) 法によるタンパク品質測定 | 米国特許 No. 9,738,920. 高精度動物安全性品質スコア(ASAP)に対応。標準物質含有。動物不使用、ラットの消化性と高い相同性を有しながら極めて安価。6 時間で結果が得られる |
21 | 難消化性澱粉(レジスタントスターチ) | K-RSTAR | 単胃動物の小腸で消化されない澱粉 | キットのみ提供。迅速です。 AOAC Method 2002.02; AACC Method 32-40.01 |
22 | シュークロース | K-SUFRG K-SUCGL |
一般食品成分 | グルコースオキシダーゼ/パーオキシダーゼ法もしくはヘキソキナーゼ/G6P デヒドロゲナーゼ法を選択 |
23 | 人工甘味剤 | K-ASPTM K-MANOL K-SORB |
アスパルテーム、D-マンニトール、D-ソルビトールならびにキシリトールは色々な食品に甘味料として用いられている | 1. K-ASPTM - 新規測定法、キットのみ提供 2. K-MANOL - 新規測定法、キットのみ提供 3. K-SORB - ディアフォラーゼを安定な懸濁液で提 供。凍結乾燥品に比べて試薬の無駄が少ない |
24 | 総食物繊維 | K-TDFR K-INTDF |
小腸で消化されない炭水化物 | 1. K-TDFR: AOAC Methods 985.29, 991.42, 991.43 & 993.19; AACC Methods 32-05.01, 32-06.01, 32- 07.01 & 32-21.01 2. K-INTDF はCODEX アラインメントの食物繊維 の定義と一致しています。AOAC Methods 2009.01 & 2011.25; AACC Methods 32-45.01 & 32-50.11 |
25 | 総澱粉量 | K-TSTAK-TSHK | 主要食品成分 | GOPOD 法もしくはヘキソキナーゼ/G6PDH 法を用いた迅速分析法。試薬は安定です。 AOACMethod 996.11; AACC Method 76-13.01; ICCStandard No. 168; RACI Standard Method |
※電話での技術的なお問合せには回答致しかねますので、御了承下さい。