食品の調理と殺菌をもっとも安全に、かつ高品質に処理できる新しい蒸気循環式調理殺菌装置を開発しました。
安全対策のため、PL法のHACCP(食品の危害分析・重要管理点)及びFDAのGMP(医薬品の製造と品質管理基準)に適応したシステムを採用しています。
また、高品質の実現のため必要以上に加熱しない高精度な温度制御方式を確立して、『おいいしい食品づくり』に貢献したいと願っています。
蒸気と空気の混合気体をファンにより循環していますので、調理から殺菌まで幅広い温度域で使用でき、驚異の均一加熱を実現しています。
(100℃以下の低温殺菌について)
冷蔵食品、酸性食品、水分活性が低い食品などの容器詰め食品に適応されます。
一般に、蒸気量よりも空気量が多くなるこの殺菌温度帯は、空気滞留による温度ムラが原因で、殺菌不良が起こりやすくなります。本装置で、この問題は解消されます。
レトルト装置は蒸気、水、電気を多く使用するイメージがありますが、本装置はシンプル構造、蒸気循環式殺菌方式、ハイブリッド冷却方式を採用しているため、 熱水を使用するタイプに比べると大幅にランニングコストを低減できます。
エネルギーコストは装置を選定する上で大変重要です。重油などの値上がりにより、省エネ装置の採用は必須条件になろうかと考えます。
水を加熱して熱水をつくり、それにより製品を殺菌するレトルト装置に比べて、本装置は水を加熱せず直接蒸気で殺菌しますので熱水をつくる必要がありません。
熱水を使用するレトルト装置に比べると、蒸気使用量を大幅に削減できます。
熱水を使用するレトルト装置は熱水を循環するためのポンプが必要ですが、本装置は熱水を使用しないため必要ありません。
本装置の場合、随時稼動しているのは小容量のファンぐらいですので、電気代も安くなります。
本装置はハイブリッド冷却を採用しており、冷却水スプレーとファンによる攪拌を同時に行います。
冷却ムラが少ない効率的な冷却が可能で、水の使用量削減に貢献します。
60℃前後の低温蒸気により、食材の味や栄養を保持しながら1ヶ月ぐらいの保存性を持つ食品の調理方法
■ 主な対象品目
食品中に存在する微生物を部分的に殺菌する方法で、100℃以下の温度で加熱処理し、食品の貯蔵性向上を目的とします。
■ 主な対象品目
低温殺菌に対して、100℃以上で加熱殺菌することで食品の長期保存を目的とします。
■ 主な対象品目
飽和蒸気により、主に固体食品を蒸して加工する調理方法
■ 主な対象品目
被殺菌物の形状や特性に応じた圧力が可能です。
工程ごとに一定の圧力を任意設定できます。パウチ・容器などに対応します。
工程ごとに設定温度あるいは実測温度の飽和蒸気圧にプラスα値を加えた圧力制御が可能です。
缶・瓶・含気容器・蒸煮などに対応します。
高含気容器などに対応します。
液晶タイプのF値記録計を標準装備!槽内の状況を表示、記録します。
操作画面は運転状況や装置の状態を表示します。
F値記録計にて槽内温度、品温、槽内圧力、F値などがリアルタイムで画面表示されます。また、操作画面は運転状況を表示し、装置の状態や異常も確認することができます。
プログラム温調は槽内温度の昇温、及び降温を任意に設定できます。
水を加熱せず空気混合蒸気で被殺菌物を直接加熱するので、すばやく槽内の温度を変動させることができるため、多段加熱に最も適した装置です。
段階的加熱や多段調理殺菌、殺菌前の品温調整などに最適な機能を有しています。
降温は空気混合蒸気を循環しながら空気を供給して空冷します。昇温、降温を繰り返し行うことも可能です。
各トレーごとに冷却水を噴射するとともに、加圧空気を循環させる複合冷却方式を開発したことにより、敏速で均一な冷却が可能です。
冷却方式はハイブリッド冷却方式と同様ですが、循環ポンプと熱交換器を用いて冷却水を循環利用することで、冷却水の使用量を削減することができます。熱交換器の冷却側の冷却水はクーリングタワーや河川水などを使用します。
被殺菌物に冷却水を接触させずに冷却空気を高速循環して冷却しますので、パウチなどのドライ取出しが可能です。
ソフトな冷却なので、急激な温度変化に敏感な瓶や含気容器などに対しても有効です。
また、ハイブリッド冷却と組合わせると、冷却に強弱をつけることができますので、被殺菌物に見合った冷却が可能です。
液晶タッチパネルの採用により、条件の入力と操作が簡単にできるようになりました。
1パターンに加熱工程と冷却工程など、24工程の条件入力が可能です。
工程ごとの温度・時間・圧力などが簡単に入力できます。
また、全体加圧モードを選択すると、一定の加圧条件を全工程に一括入力できます。
通常は、画面からアイテムを選択し、自動運転画面から運転をスタートするだけです。
水を加熱したり、動力が大きい循環装置を使用しません。
シンプルな構造の蒸気循環式により、被殺菌物は蒸気で直接加熱されるため、使用蒸気量は水を使用する他方式よりも少なくなります。
詳しくはコチラ
製品特長②:省エネルギー・低ランニングコストへ
蒸気循環式は水を加熱しませんので、他方式に比べて水質に影響されることが少ないため、缶体材質は経済的なステンレス材SUS304を採用しています。
衛生面を考慮し、フレームや脚部、扉ヒンジなどもステンレス材を採用しています。
複雑な配管や循環ポンプなどがないシンプル構造ですので、メンテナンスも容易です。